Mazak製 立型マシニングセンタの主軸テーパ研磨・セルフ研磨

ご依頼の際の状況

中古機械として仕入れをされ、外見・状態は良かったが、テーパのアタリが悪く、振れが100μ/300mm以上と非常に大きく

精度を改善した上でなければ販売ができないとのこと

ご依頼に対する対応

テーパ研磨の際のアタリ(主軸テーパと工具の密着度合い)を95%以上にすることで、新品導入時の振れ精度まで収まるようにした

研磨前のテーパ

研磨後のテーパ

研磨時の状況やお客様の要望

テーパの痛み具合からの予想ですが、前のお客様が加工時に衝突事故を発生させてしまい、

工具がまっすぐ取り付けられないほどテーパの口元と奥が楕円の凹み傷になっていました。

研磨による精度回復が一番重要視されていましたが、研磨前段階でクランプ力(工具把握力)が通常規定値の半分以下となっていました。

セルフ研磨途中もクランプ力を計測し、テーパーのアタリや振れ・傷の残り(研磨量)とクランプ力低下予想値の兼ね合いを経験則からお伝えし

最終的にはクランプ力調整を後日されるので、より精度を良くしたいとの事でしたので極力テーパの楕円凹み傷を研磨し

振れ精度を新品導入程度まで改善させていただきました(クランプ力は元々かなり少ない状態から更に2割程度落ちました)