門型マシニングセンタの二面拘束主軸・セルフ研磨
ご依頼の際の状況
事前のメーカー検査にて振れ精度が規定値を超え、主軸テーパ研磨を依頼された。
研磨前の確認をしたところ研磨前テーパ写真のように、テーパのアタリが50%程度
また、テーパ内のキー下が若干楕円に広がっていた。
ご依頼に対する対応
今回はBBT二面拘束主軸でしたが、お客様は普段BT工具・BBT工具どちらも使われるとの事でした
BT・BBTどちらも振れ精度をより良くしたいとの要望と、研磨による端面の焼入層の残り取り代を考慮して
最小限の研磨調整に収めるよう努力いたしました。
研磨時の状況や研磨後の結果
門型マシニングセンタということもあり重切削で、研磨前状態ではBT工具としてはテーパのアタリが50%
BBT工具としてはテーパが当たらず端面部のみ強くあたり、主軸端面のBBT工具が当たる部分が外周よりも60μ程度凹んでいる状態でした。
門型ということもありクランプ力は相当ありましたが、テーパ側の焼入層よりも端面側の焼入層が早くなくなってしまうので
BTとしてテーパアタリも調整しつつ、都度端面研磨量(焼入層の残り量予想)をお伝えし
お客様要望に沿えるようバランス良くセルフ研磨させていただきました。
研磨後の振れ精度は、BTテストバーにて8μ/300mm、BBTテストバーにて2μ/300mmとご満足いただける結果となりました。