日立精機 MINIMATIC500横MC BT40主軸テーパ研磨・セルフ研磨
ご依頼の際の状況
現在加工に使用しており、衝突などの問題は発生していないが
これまでに修理やオーバーホールなどしたこともなく、振れ精度が60μ/200mmと大きくなったため
主軸テーパ研磨・セルフ研磨で振れやアタリを改善したいとのこと
研磨時の状態
ご依頼時に工具クランプ力が5kNとかなり少なく、テーパ研磨量によっては後にクランプ力調整を修理業者様へお願いしなければならない可能性があることをお伝えした上で作業を開始いたしました。
研磨前のテーパ見た目では、テーパ内に打痕が少々のそこまで酷いテーパ状態には見えませんでした。
かなり昔の機械であり、0.1mmと0.01mmでしか機械を動かせない為、セルフ研磨の段取りがかなり難しく作業は難航いたしました。
研磨結果
セルフ研磨をして、アタリが90%程度、振れが10μ/300mmとなった段階で
振れ精度もアタリも良く、テーパ研磨量もかなり多く、クランプ力低下を懸念し、作業完了可否をお客様に確認いたしました。
5μ/300mmの精度の加工をされている為、まだセルフ研磨での精度を突き詰めてほしいとの要望をされ、
最終調整で8~10μ/300mm、アタリ95%になりました。
しかし、この機械の振れ許容値が20μ/200mm程度であることや、振れの要因は(この状態でもかなりの高精度ですが)テーパの問題だけではない点をお伝えし
現状態以上の改善はほぼ無理であることをお客様に納得していただき作業完了となりました。
現在の機械と一昔前の機械では精度なども異なる事があります。
弊社では無理な要望にはそれが無理であることをお伝えし、添える要望には最大限の努力をしております。