日立精機 HG400(BT40) 主軸テーパ研磨・セルフ研磨
ご依頼の際の状況
今回のマシニングセンタは、これまで操作ミスの衝突などなく問題なく加工に使われていたが
段々と主軸テーパアタリが悪くなり、振れ精度が悪くなって荒加工にしか使えなくなってきたため
セルフ研磨での主軸テーパ修正を考えられ、問い合わせ・ご依頼されました。
研磨前後の状態やご要望
研磨前のテーパは、テーパ奥(小径側)から2割・7割・8割ぐらいの位置に円状の傷(工具側の傷が移った跡?)が見られました。
これまでのテーパ研磨でも中々見かけない顕著な工具跡でした。
お客様でお持ちのクランプ力計にて以前にクランプ力(工具把握力)測定を行った際にクランプ力が若干低かったため
テーパ研磨によるクランプ力低下を最小限にし、ある程度のアタリと振れ精度に改善させてほしいとのご要望でした。
研磨時の状況・結果
振れは研磨前80μ/300mm、研磨後5μ~10μ/300mmと非常によくなりました。
研磨前に見られたテーパ内の円状の工具跡も研磨中に取り切れ、研磨後アタリ95%とアタリ(工具密着度)も改善いたしました。
また、クランプ力も8.6kN→8.5kNとほぼ変わることなく作業完了いたしました。
テーパ奥(小径側)が若干楕円になっていたため、工具交換の際に工具が主軸テーパに擦って入っている可能性があることや
工具の跡が主軸テーパについていたことからも、工具側のテーパも若干傷などがある可能性もお伝えしました。
お客様工場から弊社は少し遠方な事・セルフ研磨出張が出来るか気にかけておられましたが、
匠製作所では全国出張にてセルフ研磨(主軸テーパ研磨)を実施していることをお伝えし、ご依頼受けさせていただきました。
お客様の懸念・疑問点などにもご回答・提案しながら日々セルフ研磨しております。