三菱 MPA80A(BT50) 主軸テーパ研磨・セルフ研磨

ご依頼の際の状況

作業中に工具が加工物と衝突、ギヤなどの破損と共に主軸テーパが楕円になりアタリが低下してしまったとの事でした。

ギヤなども破損してしまいマシニングセンタ主軸が動かせない為、ギヤ交換などされた後の主軸テーパ研磨となりました。

研磨前後の状態やご要望

クランプ力(工具把握力)の調整が難しいとの事、主軸テーパ研磨によるクランプ力低下を最小限にし

アタリ(工具密着度)と振れ精度をある程度まで改善することを希望されました。

研磨前のテーパでは衝突によって主軸テーパが楕円になったのかテーパ奥側(小径側)がかなりの楕円になっていました。

研磨前のテーパ
研磨後のテーパ

研磨時の状況・結果

振れは研磨前100μ/300mm、研磨後20μ/300mmとなりました。

研磨後のテーパ奥(小径側)にまだ取り切れていない凹みキズがあり(横方向の黒い多数スジ)

このキズをもう少し研磨しアタリを増やせば振れは更に改善しますが、

クランプ力が8.3kN→7.3kNとなっており、BT50マシニングセンタとしてはかなりクランプ力が少ないため

お客様と相談し、これ以上の振れ精度を求め研磨するよりも、クランプ力を落としすぎない現段階で研磨終了といたしました。

匠製作所ではお客様の要望に沿えるようテーパ研磨・セルフ研磨を実施するよう努力しております。