キタムラ機械製 横型マシニングセンタの主軸テーパ研磨・セルフ研磨

ご依頼の際の状況

これまで加工で使われていたが、最近になって仕上げ寸法などで問題が発生し始め、メーカーに調査を依頼したところ

主軸テーパに問題(ツール長300mmで0.15mm程度の振れ)があることがわかった

メーカーが主軸作成・交換を提案されたが、納期などの面から短納期修理を希望され

Webなどで探された結果、弊社・匠製作所へ相談・依頼をされた

ご依頼に対する対応

事前調査段階で主軸ベアリングに問題ないことが分かったが、クランプ力 6.4kNとBT40のマシニングとしてはクランプ力が弱く

また、研磨前段階のテーパの振れから、ある程度テーパ研磨をしなければ振れ精度が回復しないことが予想された

ご依頼段階時から、研磨後のクランプ力がかなり少なくなる懸念をお伝えし、主軸テーパ研磨(セルフ研磨)を実施した

研磨前のテーパ

研磨後のテーパ

研磨時の状況やお客様の要望

研磨時にテーパ口元に楕円・凹み(研磨前テーパ写真の口元部・左側)がありましたが

テーパ研磨中、凹み傷の残り量(研磨しなければいけない量)とクランプ力を計測し作業を行いました

最終的にテーパ口元にわずかな凹みが残り(研磨後テーパ写真の口元部・左側の若干オレンジ色が薄い・ついていない部分)ましたが

ツール長300mmにて0.005~0.01mmの振れ精度になり、テーパのアタリも良く、凹み残りが振れ精度にあまり影響がないため

クランプ力やテーパ焼入層(研磨取り代)・今後の研磨可能回数も考慮し、作業完了といたしました

また、テーパ研磨量も0.02mmと予想研磨量とあまり変わらず、クランプ力も研磨前の6.4kNと変化なく、お客様も納得の結果となりました