三井精機 HU100-5X(BBT50) 浮き出しキータイプの主軸スピンドルテーパ及び端面研磨・セルフ研磨

ご依頼の際の状況

アタリ(工具密着度)がかなり悪く振れが発生しているため、主軸テーパ・セルフ研磨にて振れ精度・アタリの改善依頼されました。
また、二面拘束(BBT)工具は一部使用しているが、二面拘束(BBT)として使用できないよう端面に逃しを作って欲しいという特殊なご要望でした。

研磨時の状態やお客様の要望

研磨前テーパの全体が錆び、アタリ(工具密着度)がかなり少ない状態でした。
端面部を二面拘束規格よりも多く研磨し、二面拘束工具が端面部で密着しないようにしてほしいとのご要望でしたので
通常よりも端面部の研磨量が多くなり、端面部の焼入層がかなり少なくなることをお伝えした上で
お客様がご納得されたためテーパ研磨後の端面研磨を逃し研磨にし、二面拘束工具がBT工具として機能するようにいたしました。

研磨前のテーパ
研磨後のテーパ(テーパ内のオレンジ色は光明丹によるアタリ確認)
端面研磨後(端面が当たらないようにしてBTとして機能するよう確認)

研磨結果など

研磨前BT振れ 100μ/300mm アタリ30%程度でしたが、研磨後BT振れ 5μ/300mm アタリ95%となりました。
また、端面の逃し研磨を行いBBTテストバーが端面に密着せず、テーパ部のみアタリがつく(BTとして機能する)ことを確認いたしました。

通常ではお断りされるようなご要望に対しても、(作業可能な場合は)匠製作所ではデメリットや懸念をご説明・お伝えし
お客様がご理解・ご納得された上で、特殊要望の主軸テーパ研磨も行っております。