三菱製 門型マシニングセンタMVR40 アタッチメント主軸・セルフ研磨

ご依頼の際の状況

事前のメーカー検査にてアタッチメント主軸のテーパアタリが10%~20%と悪く、主軸テーパ研磨を依頼されました。

ご依頼に対する対応

アタッチメント主軸の研磨後のクランプ力や工具押出量の調整が、現地では難しく引き取り調整となってしまうとの事でした。

また研磨前の確認においても、メーカー測定通りテーパアタリがかなり悪く、クランプ力が少な目・工具押出量が規定値オーバーという状況でした。

お客様の要望としては、テーパのアタリを増やし振れ精度が改善できれば、極力引き取り調整せず加工を始めたいとの事でした。

アタリがかなり悪い為、研磨時にクランプ力を都度確認し、クランプ力が落ちすぎないところでセルフ研磨を終了する事としました。

研磨前テーパ
研磨後テーパ

研磨時の状況や研磨後の結果

テーパ研磨後の振れ精度は、BTテストバーにて平均5μ/300mmとなりました。

その後、主軸端面をBBTの規格に合わせて研磨し、BBTテストバーにて平均5~10μ/300mmとなり作業完了としました。

研磨後のテーパ写真でもテーパの中央付近が若干アタリがない状態(アタリ85%)です。

こちらのアタッチメント主軸の構造上(テーパ奥とコレットの距離がかなり短い為かと考えています)、テーパ奥が必ず10%程度当たってしまうようです。

このため、通常通りテーパアタリを95%全面になるまで調整研磨を続けると(アタリは95%になっても)テーパ奥が若干強く当たるようになってしまい、振れが若干発生してしまう状況を(過去何度か経験していることを)お客様に説明し、この85%程度の(テーパ中央が抜けたような)アタリで作業完了となりました。

またアタリ調整研磨を繰り返す毎にクランプ力も低下していった為、お客様もご納得されました。

弊社では過去セルフ研磨の経験などもふまえて、ご説明・提案しながらお客様のご要望に添える作業を行っております。