KURAKI KBT-11A(BBT50) 主軸テーパ研磨・セルフ研磨

ご依頼の際の状況

過去にも弊社へ主軸テーパ研磨・セルフ研磨をご依頼されている会社様です。

今回はクラキ・横型マシニングセンタ(導入して10年加工に使われていました)が

最近工具と主軸テーパのアタリが悪くなり、加工時の径がバラつく・面がビビるなど問題が発生し始めたため、

セルフ研磨でのテーパ研磨を修理をご希望・ご依頼されました。

ご依頼に対する対応

研磨前に主軸テーパを確認し、テーパのアタリが30%程度とかなり少ないことと

テーパ内のキー周辺が(長年の工具交換などで擦れ)若干ダレていることが分かりました。

BBT工具は殆ど使われず、BT工具での主軸テーパのアタリ(工具との密着)を増やし工具のビビリを減らしたい

との要望に沿うよう作業をいたしました。

研磨前のテーパ及び端面

研磨後のテーパ及び端面

研磨時の状況やお客様の要望

研磨後の振れ検査で、主軸ベアリングが5μ程度の偏芯していることが分かりました。

またテーパ全体はアタリ95%と良いが、キー周辺のダレ(凹みキズ)が大きく1/4周程度と残っており、

主軸の振れが20μ/300mm(8μ/口元0mm)と振れ精度からはまだ良い結果ではなく、

凹みキズを研磨し振れ精度まだある程度改善できる旨をお伝えし・お客様の要望を伺いました。

アタリが95%と改善している上で、主軸ベアリングによる振れ発生は改善できないことをご理解されており

今後の研磨シロを残すことをお客様が選ばれたため、その段階でBBT用に端面を調整研磨し作業完了となりました。

主軸ベアリングの状態が悪く、主軸が極端に偏芯している場合は主軸テーパ研磨はできない場合がございます。

ベアリングの状態や機械状態の問題とも絡むため、どの程度ベアリングが偏芯していると主軸テーパ研磨ができないかは一概には言えませんが

5μ程度の偏芯ではセルフ研磨できる場合が多くあります。

また、主軸ベアリングの状態は主軸の外周部やテーパ内を計測する事で、ある程度お客様でも予想することが可能です。

ご依頼前でも疑問点や懸念点には可能な範囲でお答えさせていただいております、お気軽にお問い合わせください。