OKK HM600(BT50) 主軸テーパ研磨・セルフ研磨

ご依頼の際の状況

加工している際に穴径が安定しない・径が大きくなるといった問題が発生し、セルフ研磨で改善したいといったご依頼でした。

研磨時の状態やご要望

研磨前テーパでは、テーパ中央部に打痕が見られ、またテーパ口元が5~10μ楕円になっている状態でした。

工具交換の繰り返しや重量物工具によって、主軸オリエント時にテーパ大径の下側が擦り減ってしまったと思われます。

振れ精度をセルフ研磨・テーパ研磨で調整可能な限界まで改善してほしいとのご要望でした。

研磨前のテーパ
研磨後のテーパ(テーパ内オレンジは光明丹によるアタリ確認)

研磨後の状況・結果

研磨前の振れ精度40μ/300mmから、研磨後5μ/300mmと改善いたしました。

研磨後、テーパ口元(研磨後写真の右側)にわずかな凹みキズが残っていますが

振れ精度にはほぼ影響ない範囲のキズのため、無理に研磨することなくアタリ95%(工具密着度)にて作業完了いたしました。

普段、主軸テーパだけでなくマガジンポッドや工具までキリコなどのゴミを綺麗に掃除されていても

横型マシニングセンタでは、(特に重量工具によって)今回のように主軸テーパが楕円(ダレ)になってしまう事があります。

横型マシニングセンタで加工精度が出ない場合などは主軸テーパの内径が真円かどうかピックテスタなどで測られてみると良いかもしれません。

そして主軸テーパが楕円になってしまっている場合は、セルフ研磨などによって主軸テーパを真円に修正研磨する事をお勧めします。

主軸テーパのセルフ研磨は、匠製作所にお任せください。