OKK MCV1260(BT50) 主軸テーパ研磨・セルフ研磨

ご依頼の際の状況

過去に一度も主軸テーパ研磨などを実施したことがないマシニングセンタにて

重切削などをしており、加工精度が出ない為、振れ精度改善をセルフ研磨希望されました。

研磨前後の状態やご要望

荒加工に使っており重切削をしているため、振れ精度はある程度までの改善でも良いがクランプ力を極力低下させたくないとの事でした。

研磨前テーパを確認したところテーパ全体が赤茶色に錆びており、工具と主軸テーパが全く密着していないことがわかりました。

振れ精度をある程度まで改善するにもかなりテーパを研磨しなければいけないことをお伝えし作業開始しました。

研磨前のテーパ
研磨後のテーパ

研磨時の状況・結果

研磨前の振れ100μ以上/300mm、アタリほぼ0%

研磨後の振れ20~30μ/300mm、アタリは研磨した部分は全面密着していますが、片側キーそばが大きく楕円に凹みキズが残っています。

この段階でクランプ力が16.0kN→7.0kN程度とかなり低下し、通常ではまだ研磨が必要な状況でしたが

これ以上研磨でクランプ力がほぼ0kNになってしまう為、お客様に現状と更に研磨した場合の予想をお伝えし

研磨はここで止めておくこととなりました。(お客様の使用状況では振れ精度は30μ/300mmでも問題ないとのこと)

匠製作所のセルフ研磨では研磨途中でもクランプ力確認を行い、研磨によるクランプ力低下を確認しながら作業を行っております。

お客様の使用状況によってセルフ研磨をどの程度まで実施するか相談などさせていただいております。