OKUMA MILLAC630H(BT50) 主軸スピンドルテーパ研磨・セルフ研磨
ご依頼の際の状況
お客様自社検査にて振れ精度が悪く、加工に影響が出ているとのご連絡があり
主軸テーパ・セルフ研磨での振れ精度・アタリの改善を依頼されました。

研磨時の状態やお客様の要望
実際に現場で研磨前に振れ精度とクランプ力(工具把握力)を計測しようとすると、主軸が全く工具を掴んでおらずクランプ力が0の状態でした。
クランプ力は後日調整される(クランプ力が戻るまで絶対に加工は停めておく)との条件で、テーパ研磨を実施いたしました。
また、研磨時の振れ・アタリ(工具密着度)確認は擬似的にクランプ力を出した状態での計測といたしました。


研磨結果など
研磨前BT振れ 100μ/300mm アタリ20%程度でしたが、研磨後BT振れ 15μ以下/300mm アタリ95%に改善いたしました。
また、過去に衝突かクランプ力が無いため抉れてしまっていたテーパ奥のヘコミ傷は残りましたが
振れ精度も良くなり、これ以上研磨をすると後々のクランプ力調整でクランプ力が出ない可能性をお伝えし作業完了となりました。
お客様はクランプ力がなく工具が遊んでいる状態を気づかずに加工されていたため、
重切削で工具が抜け落ちる・破損するなどの重大な事故に繋がる懸念をお伝えし、
どのように事故を防ぐか(今回ではクランプ力を確認するか)をご提案させていただきました。
匠製作所ではお客様の主軸テーパの痛み状況から、主軸やテーパ部でどのような検査をして事故防止をしていくかご提案も行っております。