OKUMA VTM1200YB(BBT50)　複合機主軸スピンドルテーパ及び端面研磨・セルフ研磨

ご依頼の際の状況

加工中に工具と治具に衝突が発生し、その負荷によって機械が止まってしまったとの事でした。
その後主軸テーパの精度を確認され、かなりの振れが発生していたため主軸テーパ・セルフ研磨での振れ精度・アタリの改善を依頼されました。

研磨時の状態やお客様の要望

衝突時にテーパ片側が大きく広がってしまい楕円になっている状況でした。
また、過去に複数回セルフ研磨を実施されたとのことで、研磨前状態でクランプ力(工具把握力)が少ない状態となっていました。
テーパ内の傷・楕円部分を全て研磨によって真円に戻すと振れ精度はかなり改善するかわりに、
(楕円状況から)焼入層をかなり研磨しなければいけない事と、クランプ力がかなり少なくなってしまうことを事前にご説明させていただき
全ての傷を研磨せず、加工に必要な精度までの研磨にし、クランプ力を極力残す方向となりました。

研磨結果など

研磨前BT振れ 300μ/300mm テーパ片側が大きく楕円になっている程度でしたが、
研磨後BT振れ 20μ/300ｍｍアタリ95%、BBT振れ10μ/300mmとなりました。
テーパ部口元に若干の凹み・楕円(アタリなし)が残っていましたが、クランプ力をあまり低下させず
お客様社内の振れ規定値内に収まる範囲で作業完了いたしました。
匠製作所では、お客様に現状の状態やご要望を上で、研磨作業を行っております。